(……何を言っているんだ戦場ヶ原のやつ……?)
ひたぎ「あら?何の返事もなし?もうすぐ別れの時だって言うのにずいぶん冷たいじゃない」
「ちょっと待て戦場ヶ原、僕にはお前の言っていることがまったくわからないぞ」
ひたぎ「散々環境をかき回しておいて、今更しらを切るとはいい度胸ねアラーラ木君」
ひたぎ「それとも何かしら?カードパワーに物を言わせて、エクステンデッドやレガシーでもこれからブイブイ言わせるぜっていうアラーラ木君の余裕の現れかしら?」
「なあ、別れとかカードパワーとか何を言ってるんだ?それに、さっきから気にはなっていたが、僕の名前をアラーラ木と外国人風に呼んでいるのはわざとなのか?」
ひたぎ「そんなことを言って、あくまでも空とぼけるつもりなのね、アラーラ木君……アラーラ木コンフラックス君!」
(下の名前はもっと滅茶苦茶になっている!!)
(冗談めかしたことを言うのは戦場ヶ原の常だが、いくらなんでも今日は様子がおかしい。これは……怪異なのか!?)
(困ったときはすぐ忍野に電話だ!)
ピポパポピポピポピ
忍野「おやおや、慌てた調子でどうしたんだい?アラーラ木君?」
「調子もなにもまだ何も話していない!忍野!戦場ヶ原の様子がおかしいんだ!」
忍野「嬢ちゃんの態度が変わっているのはいつものことだけど、その様子だと何か特別おかしなことでもあったのかなあ?」
「ああ!僕の名前をアラーラ木コンフラックスと呼んだり、カードパワーがどうとか、別れがどうとか、全く会話が通じない」
「あの蟹の時のような、怪異ではないのかこれは?」
忍野「蟹?蟹というのは、ドラフトでも出来れば入れたくないでお馴染みの、ジュワー島の小走りのことかい?」
「何を言ってるんだ忍野!青で2/3はサイズとしては悪くないしマナカーブを埋めるいぶし銀なクリーチャーだぞ!」
忍野「え?」
「え?」
忍野「ジョーダンはともかくとして、だ。嬢ちゃんはどうやら、マジッカーみたいだね」
「マジッカー?それはどういう怪異なんだ?そいつに取り憑かれているのか?」
忍野「いやいや、マジッカーは神とか心霊の類ではないんだ。怪異というのもおこがましいかもしれないね」
忍野「どちらかというと、病気と言えばいいのかなあ。マジッカーになった人間は、カードに魅了されて、カードのことしか考えられなくなる」
忍野「話から察するに、嬢ちゃんはアラーラ木君のこともカードか何かの一種だと思ってるんだろうねえ」
「……よくわからないが、どうすればいいんだ?」
忍野「カードと人間の区別がつかなくなるのは、マジッカーでもかなり末期。
もうまともな人間に戻るのは無理だろうね」
忍野「こうなったら君は耐えるしかないよ。嬢ちゃんの言うことを全て受け入れるんだ。カードとして、誉められたら喜ぶ、怒られたら素直に謝るのが身のタメだ。ドMでお人好しの君には簡単なことだろ?」
「全く意味がわからないが、とりあえず今の戦場ヶ原をやり過ごすには、そうするしかないのか……」
「クソ!!不本意だがとりあえず気の済むまで戦場ヶ原に話を合わせてみるしかないな」
ひたぎ「随分長話だったじゃないの?貴方のことだからまた面倒事に巻き込まれたのかしら?」
(当たってるけど、それはお前のことだ!)
ひたぎ「ところで聞きたいのだけれど、アラーラ木君って吸血鬼だったのよね?」
「ああ、吸血鬼だった、っていうのは語弊があるけど、そういう体になっていたのは確かだ」
ひたぎ「そうよね。でもアラーラブロックそのものである貴方が、吸血鬼だったのはどんな皮肉なのかしら」
「いや、はい。すいません」
ひたぎ「どちらかと言えば吸血鬼共を叩きつぶすようなデッキの元凶は貴方だった。そうよね?」
「おっしゃる通りです」
ひたぎ「それに貴方は数々のプレイヤーを混乱させてきた。一見強そうに見えるカードを発売直後に高値で買って、後々泣きを見たプレイヤーもたくさんいるわ」
ひたぎ「ちなみに私も、サルカン・ヴォルに大枚をはたいた一人よ」
「はい、本当に申し訳ありませんでした」
ひたぎ「かと思ったら、トレードに出していたカードばかり値上がりするのね。聖遺の騎士やエルズペス、しまいには失われたアラーラの君主まで」
「お気持ちお察しします」
ひたぎ「メタが少し落ち着いてからも、私の血編みからはランパンしかめくれないのは何故?荒廃稲妻が引けなくて心が荒廃してたわよ」
「全てわたくしの責任で……え!?今のギャグ?」
ひたぎ「そうよ」
「……」
ひたぎ「滑ったようね。それもいいわ。でも、散々文句を言ったけど、アラーラ木ブロックは私も愉しんだわ」
ひたぎ「あなたが残したいくつかのカードはレガシーでも使われ続けるでしょうし、プレイヤーの想像力を掻き立てる神話レアの構成も、今思えば面白かった」
「……お褒めに与り光栄です」
ひたぎ「最後に何か言い残したことはあるかしら?」
ALARA木「エクテンやレガシーでも頑張るぞ!これからもよろしくな!」
おわり
ひたぎ「あら?何の返事もなし?もうすぐ別れの時だって言うのにずいぶん冷たいじゃない」
「ちょっと待て戦場ヶ原、僕にはお前の言っていることがまったくわからないぞ」
ひたぎ「散々環境をかき回しておいて、今更しらを切るとはいい度胸ねアラーラ木君」
ひたぎ「それとも何かしら?カードパワーに物を言わせて、エクステンデッドやレガシーでもこれからブイブイ言わせるぜっていうアラーラ木君の余裕の現れかしら?」
「なあ、別れとかカードパワーとか何を言ってるんだ?それに、さっきから気にはなっていたが、僕の名前をアラーラ木と外国人風に呼んでいるのはわざとなのか?」
ひたぎ「そんなことを言って、あくまでも空とぼけるつもりなのね、アラーラ木君……アラーラ木コンフラックス君!」
(下の名前はもっと滅茶苦茶になっている!!)
(冗談めかしたことを言うのは戦場ヶ原の常だが、いくらなんでも今日は様子がおかしい。これは……怪異なのか!?)
(困ったときはすぐ忍野に電話だ!)
ピポパポピポピポピ
忍野「おやおや、慌てた調子でどうしたんだい?アラーラ木君?」
「調子もなにもまだ何も話していない!忍野!戦場ヶ原の様子がおかしいんだ!」
忍野「嬢ちゃんの態度が変わっているのはいつものことだけど、その様子だと何か特別おかしなことでもあったのかなあ?」
「ああ!僕の名前をアラーラ木コンフラックスと呼んだり、カードパワーがどうとか、別れがどうとか、全く会話が通じない」
「あの蟹の時のような、怪異ではないのかこれは?」
忍野「蟹?蟹というのは、ドラフトでも出来れば入れたくないでお馴染みの、ジュワー島の小走りのことかい?」
「何を言ってるんだ忍野!青で2/3はサイズとしては悪くないしマナカーブを埋めるいぶし銀なクリーチャーだぞ!」
忍野「え?」
「え?」
忍野「ジョーダンはともかくとして、だ。嬢ちゃんはどうやら、マジッカーみたいだね」
「マジッカー?それはどういう怪異なんだ?そいつに取り憑かれているのか?」
忍野「いやいや、マジッカーは神とか心霊の類ではないんだ。怪異というのもおこがましいかもしれないね」
忍野「どちらかというと、病気と言えばいいのかなあ。マジッカーになった人間は、カードに魅了されて、カードのことしか考えられなくなる」
忍野「話から察するに、嬢ちゃんはアラーラ木君のこともカードか何かの一種だと思ってるんだろうねえ」
「……よくわからないが、どうすればいいんだ?」
忍野「カードと人間の区別がつかなくなるのは、マジッカーでもかなり末期。
もうまともな人間に戻るのは無理だろうね」
忍野「こうなったら君は耐えるしかないよ。嬢ちゃんの言うことを全て受け入れるんだ。カードとして、誉められたら喜ぶ、怒られたら素直に謝るのが身のタメだ。ドMでお人好しの君には簡単なことだろ?」
「全く意味がわからないが、とりあえず今の戦場ヶ原をやり過ごすには、そうするしかないのか……」
「クソ!!不本意だがとりあえず気の済むまで戦場ヶ原に話を合わせてみるしかないな」
ひたぎ「随分長話だったじゃないの?貴方のことだからまた面倒事に巻き込まれたのかしら?」
(当たってるけど、それはお前のことだ!)
ひたぎ「ところで聞きたいのだけれど、アラーラ木君って吸血鬼だったのよね?」
「ああ、吸血鬼だった、っていうのは語弊があるけど、そういう体になっていたのは確かだ」
ひたぎ「そうよね。でもアラーラブロックそのものである貴方が、吸血鬼だったのはどんな皮肉なのかしら」
「いや、はい。すいません」
ひたぎ「どちらかと言えば吸血鬼共を叩きつぶすようなデッキの元凶は貴方だった。そうよね?」
「おっしゃる通りです」
ひたぎ「それに貴方は数々のプレイヤーを混乱させてきた。一見強そうに見えるカードを発売直後に高値で買って、後々泣きを見たプレイヤーもたくさんいるわ」
ひたぎ「ちなみに私も、サルカン・ヴォルに大枚をはたいた一人よ」
「はい、本当に申し訳ありませんでした」
ひたぎ「かと思ったら、トレードに出していたカードばかり値上がりするのね。聖遺の騎士やエルズペス、しまいには失われたアラーラの君主まで」
「お気持ちお察しします」
ひたぎ「メタが少し落ち着いてからも、私の血編みからはランパンしかめくれないのは何故?荒廃稲妻が引けなくて心が荒廃してたわよ」
「全てわたくしの責任で……え!?今のギャグ?」
ひたぎ「そうよ」
「……」
ひたぎ「滑ったようね。それもいいわ。でも、散々文句を言ったけど、アラーラ木ブロックは私も愉しんだわ」
ひたぎ「あなたが残したいくつかのカードはレガシーでも使われ続けるでしょうし、プレイヤーの想像力を掻き立てる神話レアの構成も、今思えば面白かった」
「……お褒めに与り光栄です」
ひたぎ「最後に何か言い残したことはあるかしら?」
ALARA木「エクテンやレガシーでも頑張るぞ!これからもよろしくな!」
おわり
コメント
若干厨二病っぽいですが、小走りよりはカッコイイw
絵も無駄にかっこいいしw
でも能力知ってると案の定魅力を感じない不思議www