さて、レポートし忘れた回のPauper PEのカバレージがやっと上がりましたね。(PCのみ)
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/1530181

見逃してはいますが、一応こちらからトピックをさらって行きましょう。
今回は真新しいデッキはないので、変化の見られた
アーキタイプ別に、それぞれの特徴を見て行きましょう。

[形の変わったトリコロールブリンク]

今回優勝したのはトリコロールブリンクでしたね。
全体的にビートダウンが流行する中で、
ライフゲイン手段とアドバンテージを得る手段を適度に持ち、
高速ビートダウンに勝ちやすいアーキタイプであり、
メタを上手く読んだデッキ選択の妙が光ります。

ただ、こちらの僕のサイトのサンプルレシピと比べると、
色々と新しいDechtechが加わっていることもわかります。
http://circleofpaupers.sakura.ne.jp/decks/tricolor_blink.html

まず、単純にメインで新しく採用されたカードがあります。
まずは《銀のドレイク/Silver Drake》。3マナ3/3飛行ですが、
場に出た時に、自分のコントロールする
青か白のクリーチャーをバウンスする必要があります。
このアーキタイプの場合このバウンスをアドバンテージに変える力がありますから、
ナチュラルにデッキには馴染むでしょう。

ただ対応して除去を撃たれると自分が退場することもあります。
この辺は《コーの空漁師/Kor Skyfisher》より使い勝手に劣りますが、
空漁師を4枚投入した上で採用してますので、
基本的には5枚目以降の空漁師として投入するのがいいでしょうね。

あとは《カミソリひれのハンター/Razorfin Hunter》。
青赤と2色を要求しますが2マナのティムですね。
ティム自体は環境で強いですからね。
生き残ってしまえば簡単に複数交換取りますし、
フライヤーが多い中で相手の除去を要求する点も強い。
このスロットは《ヴィティアのとげ刺し /Vithian Stinger》なんかも面白そうです。

サイドに忍ばせた《上天の貿易風/AEther Tradewinds》もいいですね。
サイドのバウンスはもはや珍しくありませんが、
これはアーキタイプによく合ったスペルを見つけてるなあという感じです。

サイドにいる《ウラモグの破壊者/Ulamog’s Crusher》だけは
どんな相手にサイドインするのかちょっとわかりませんね。

[親和に見る新しいDechtech]

今回親和はTop8に二つ進みましたね。
もともとビートダウンとしては中速タイプですが、
クリーチャーのサイズが大きいのでビートダウンに強い。
またコントロールでも青単に不利を取らないのもポイント高いです。
ただサイドからはほとんどのアーキタイプにメタられるので、
デッキパワーの割りに長いスイスラウンドでは苦しい戦いを強いられます。
ちなみにゴブリンストームにもきついですね。(今回ゴブリンストームの1つTop8入り)

ただ、今回もちょっと細かなところで変化が見られました。
たとえばマナベースだと、今まで親和の土地は緑以外の4色の
アーティファクト土地を4枚ずつというのがセオリーでしたが、
今回白を切って《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》を使う方がいました。
サイド後にもマナベースを割られにくいメリットがあります。
ただ当然サイドに白いカードを入れられないジレンマはありますね。

それから《マイアの苦役者/Myr Servitor》なんてのも併せて4枚投入してあったり。
《ダークスティールの城塞》だけからでもある程度のリカバリーが出来るので、
爆発力を犠牲にしつつも、サイド後を少しでも楽に戦えるかもしれません。


今回面白かったのでこの2つのアーキタイプかな。
他にもゴブリンで《火炎破/Fireblast》採用型と不採用型が揃って
Top8に進出してたりと、ディテールでもアーキタイプを追うと面白いですので、
時間とPCのある方は色々チェックしてみてくだされ。
先のイベントを踏まえて今回もイベントの考察記事を書きましょう。

公式のデッキリストがこちら。(PCのみ)
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/1505987

僕の観戦レポートがこちらです。
http://diaryofpauper.diarynote.jp/201008212123572120/

ではこちらからトピックをさらって行きたいと思います。

[既存のアーキタイプについてのトピック]

・今回優勝のストンピィは装備品なし。《怨恨/Rancor》のみ採用。
 このタイプは早さに優れ、 軽い除去の少ないデッキには強いでしょう。
 そうでなくてもブン回れば3キルかますので本当に怖いです。

・青黒神秘コンのサイドに《妨害の接触/Hindering Touch》1枚刺し。
 青緑ストームへのダイレクトな対策でしょうね。
 ただ青緑に関しては、《時間の亀裂/Temporal Fissure》を防いでも
 相手のリソースはそれなりに残りますから、
 クロックの弱い神秘コンで1枚で足りるのか個人的にはやや疑問。

目立つところではこんなところでしょうか。
あとはゴブリンストームが決勝まで行きましたが、
青緑ストームの流行でコントロールが減少して、ビートダウンが増えて、
という小さな流れの中では、マグロなデッキも増えるので、不思議ではないですね。

[NEW DECK:白緑アルマジロクローク]

白緑というのは、流行しなくとも一定数のプレイヤーがいるカラーです。
その理由の一つが《アルマジロの外套/Armadillo Cloak》でしょう。

《ビヒモスの大鎚/Behemoth Sledge》のオーラ版のようなカードですが、
「絆魂」とは違って、外套は外套自体からライフゲインが誘発しますので、
外套2枚付いてパワー5がアタックで5点ダメージを与えれば、
5×2の10点ゲイン。やる気デストラクションもいいところです。

今回は外套を中心に、《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》や、
《リバー・ボア/River Boa》といった相性のいいカードをセレクト。
面白いところではこんなカードまで。

《幻影の虎/Phantom Tiger》 (2)(緑)
クリーチャー — 猫(Cat)・スピリット(Spirit)
幻影の虎は、その上に+1/+1カウンターが2個置かれた状態で戦場に出る。

幻影の虎にダメージが与えられる場合、そのすべてのダメージを軽減する。幻影の虎の上から+1/+1カウンターを1個取り除く。
1/0


ジャッジメントのカードで、《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》を
ちょこっと連想させるような能力とサイズ。
《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》といい勝負をしそうですが、
ダメージが与えられても墓地に落ちないので、
相手によるとはいえオーラとは相性がいいでしょうね。

他にも《信仰の足枷/Faith’s Fetters》や、《時間の孤立/Temporal Isolation》など、
PEではあまり使われて来なかったものの、
ポテンシャルの高そうなカードを使ったオリジナリティあるレシピは面白い。

ただこのカラーリングはハンドアド取れませんから、
《アルマジロの外套/Armadillo Cloak》が早いターンで引けないと
もっさりしたビートダウンになるので安定感に欠けますね。

[白ウィニーに珍しいカード登場]

既存のアーキタイプですが、面白かったので。

《光の護法印/Ward of Lights》 (白)(白)
エンチャント — オーラ (Aura)
あなたは、光の護法印をそれが瞬速を持っているかのように唱えてもよい。あなたがソーサリーを唱えられないときにそれを唱えた場合、それがなったパーマネントのコントローラーは、次のクリンナップ・ステップの開始時にそれを生け贄に捧げる。
エンチャント(クリーチャー)
光の護法印が戦場に出るに際し、色を1色選ぶ。
エンチャントされているクリーチャーは、選ばれた色に対するプロテクションを持つ。この効果は、光の護法印自身を取り除かない。


上のがメインに2枚で、

軍旗の旗手/Standard Bearer (1)(白)
クリーチャー — 人間 (Human)・旗手(Flagbearer)
いずれかの呪文を唱えたり能力を起動する際の対象を選ぶ間に、あなたの対戦相手は可能ならば少なくとも1体の戦場に出ている旗手(Flagbearer)を選ばなければならない。
1/1


こっちがサイドに4枚。

軍旗の旗手は各種ストームの他、
対ストンピィなど色々効果的な盤面がありそうで、
シングルシンボルなのも手伝って汎用性がありそう。
白いデッキならサイドで試すのは面白いんじゃないかなあと。
サイドカードには違いないですが、サイド4枚はアリなカードだと思いますね。
夏コミでレポできなかったPauperのカバレージが公式に上がったんですが・・・

(PCのみ)
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/1484771

あれ?スイスラウンドのみですか?
SingletonのWeekend Challengeも同じようなものになっていたので、
MOのWeekend Chellengeが全部スイスのみになったんですかね?

代わりに公開されるレシピが増えたので、
4-2ラインとかの面白いレシピが見られるのはいいんですけども、
Top8からに絞ってレポートしてた僕としては困惑する感じも。

実際に観戦なり出場なりしてみないとなんとも言えませんが、
イベントの形式が変更されたなら僕も記事の書き方変えないとなあ・・・

う~ん、今回はとりあえず5-1ラインまでで目立ったトピックスを洗って行きましょう。

[今週の勝ち組は高速ビートダウン]

今回唯一の6-0を達成して優勝したのはゴブリンでした。
採用されているパーツは今までと変わらないものの、
《モグの下働き/Mogg Flunkies》が3枚になり、代わりに
《ジャッカルの使い魔/Jackal Familiar》を4枚採用した形。
好みは分かれるでしょうが、1ターン目に高確率で熊を出せる形ですね。

ただ一方で、5-1以降を見ると、ストンピィが大流行しています。
形は色々あるものの、基本的にオーラと装備品に8枚のスロットを割き、
少し前ならサイドから投入されることが多かった
《生命の咆哮の思念/Shinen of Life’s Roar》をメインから採用するタイプが主流ですね。
装備品やコンバットトリックで不利な交換を強いれるカードですし、
フィニッシャーのアタックを通すためにも有効。
緑の苦手とする、相手の盤面へ干渉する動きができるカードで、人気が高まったようです。


なお今回ビートダウンが流行ったのは、間違いなく青緑ストームの影響でしょう。
青緑ストームの《時間の亀裂/Temporal Fissure》は、
繊細なPauperのコントロールデッキ達のゲームプランをボロボロにするカード。
青緑ストームに対して土地バウンスが有効かと思われましたが、
色々なところで観戦した感想としては、
土地バウンスだけではサイド戦を勝ちきるのは難しいですね。
どのコントロールがどれだけバウンスしても、
手札の減らない青緑はリカバリーが可能で、
かつ一度でも《時間の亀裂/Temporal Fissure》を許すと青緑が勝ってしまいますので、
青緑ストームはサイド後含めてもコントロール全般に強いです。

これを受けて大流行していた青単が減少し、
結果コントトールが減少したものと思われます。
兼ねてから流行の兆しがあったストンピィは勢いが衰えず、勝ち組になった形ですねえ。

もちろん上位陣にも青単、青黒系など残ってはいますが。

[上位に食い込んだ青赤コン]

最近で珍しい形としては、5-1で上位に青赤コンが食い込みました。

青のスペルとクリーチャーでアドバンテージを得ながら、
赤の軽い除去で盤面をコントロールし、
《遍歴のカゲロウ獣/Errant Ephemeron》でビートダウンするか
《とどろく雷鳴/Rolling Thunder》でフィニッシュするド直球のコントロール。
色マナトラブルが少なく、《海門の神官/Sea Gate Oracle》などで守ることもでき、
《炎の稲妻/Firebolt》のような軽量除去で高速ビートダウンに
多少の耐性があるのが強み。この点はグリクシスと同様ですね。

まあこの辺はPauperかなりやりこんでるプレイヤーの方からの受け売りですがww

ただサイドの《地の縛めの切断/Cut the Earthly Bond》は上手いなというところ。
流石に1マナインスタントでバウンスされたら青緑にも効くでしょう。
青単のようにバウンスがナチュラルにデッキに馴染んでくるわけではない
青いデッキで、青緑へのメタカードを入れるならコレかもしれませんね。


一応目立つところはこんな感じですね~。

しかし今後はどうしましょう。
Top8からのゲームなら忙しくても観戦するゲームを絞れるんですが、
5-1ラインに絡むゲームをチェックするだけでも結構な手間になりそうで。。。

次のPEを待ってからちょいこの辺は考えましょう。
今週も公式のデッキリストが公開されましたね~。(PCのみ)
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/1448570

このイベントの僕の観戦レポートがこちら。
http://diaryofpauper.diarynote.jp/201008022045236768/

では今回のトピックを洗って行きましょう。

[既存のアーキタイプ]

・青単のサイドに変化

まずは《ブーメラン /Boomerang》。
シミックストームへの解決策で、土地のオーラをまとめてなぎ払います。
もともとコンボデッキとしては遅めのこのデッキには致命傷。

更に《ハリマーの波見張り/Halimar Wavewatch》も。
ストンピィには序盤に時間を稼ぐ壁になり、
同型戦でも膠着したら役に立つ可能性があるかも。

メインでは尖ったところはなかったものの、
サイドボードを見ればスプリットで2位に勝ち取ったのも納得。

・進化&多様化するストンピィ

早速《ガラクの仲間/Garruk’s Companion》を使ったタイプも登場。
《巣の侵略者/Nest Invader》等も合わせて2マナ域の選択肢が増え、
使い手によってかなり多様性のあるアーキタイプになりました。

ただ、《怨恨/Rancor》と《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》の同時採用など、
定着してきている部分もあり、今後の変化にも注目ですね。

・完成度を増したシミックストーム

Pauperの有名プレイヤーが調整版を持ち込み、
見事Top8進出を果たしました。

メインから《時間の亀裂/Temporal Fissure》を搭載しながら
勝ちきれる形を固めて来た点は凄いとしか言いようがない。

ただ、スイスラウンドで高速ビートダウンに押し切られたり、
青単相手には土地をバウンスされて泣きを見たりと、弱点も露呈。

美しいコンボを決められるレシピにはなったものの、
この構造上の弱点を考えれば継続して結果を残すのは難しいか。

ただ、「早くないデッキに」、「メタられなければ」、
ほぼ確実に勝てる点はやはり注目されていて、
サイドで対策取られている間は厳しくても、
忘れたころにフラっと出てきて結果を残しそう。

こういう特殊な立ち位置のアーキタイプが増えてくると、
Pauperのメタもいよいよカオスになってきますね。

[グリクシスティーチング]

プレイヤーの方に教えていただいた情報で、
青赤タッチ黒という形でグリクシスカラーの神秘コンは
もともとアーキタイプとして存在していたようです。

レポートでは青黒タッチ赤として書きましたが、
今回もレシピを見ると青赤タッチ黒と言った方が正確。
僕が把握していなかった点で申し訳ないorz

一応オーソドックスな形としては、赤の軽い除去が
ティーチングで引っ張ってくる対象として融通が利き、
《よろめきショック/Staggershock》や《炎の稲妻/Firebolt》など、
カウンターバーンが使うのを得意とするアドが取れる火力で、
高速ビートダウンに多少の耐性があるのが強みとのこと。

ただ今回は青単のゴーレムのタフネス4がメタ上に色濃く存在しますので、
《雪崩し/Skred》を《稲妻/Lightning Bolt》に次ぐ
第二の火力として採用しているようですね。

《雪崩し/Skred》は赤1マナのインスタントでこんなカード

クリーチャー1体を対象とする。雪崩しはそれに、あなたがコントロールする氷雪パーマネントの数に等しい点数のダメージを与える。


中盤以降は《炎の斬りつけ/Flame Slash》を悠々と超える破格のパフォーマンスです。

ただ、勝ち筋としては、カウンターや火力で地道に交換を取りながら、
3枚の《方解石のカミツキガメ/Calcite Snapper》と
2枚の《遍歴のカゲロウ獣/Errant Ephemeron》だけで殴りかつというもので、
勝ち筋がとにかく細いですね。グダった時にはかなり長引きそうなデッキです。

メタゲームの読みと同時に、当たり運も備えないと
スイスラウンドで勝ち続けるのは少し難しいデッキかもしれません。

カラーリング的には融通が利きそうなものなので、
今後も変化する可能性のあるアーキタイプという気もしますが。


今日はこんなところです。
一応週末に、シミックストームやグリクシスティーチングなど、
ちょっと先週分のリストも見直しつつ、サイトの更新をしたいと思います。それでは!
今回も公式のデッキリストを参照しながら
さっくりと分析していきましょう。

こちらが公式のデッキリスト(PCのみ)
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/1432754

ではここからトピックをさらっていきましょうか。

[既存のアーキタイプについてのトピック]

・青単は土地21枚型に落ち着く。

今回勝っているのは21枚のタイプのみですね。
というか前回優勝のレシピと同じタイプ。
ざっくりと見た感じ、土地が少ないと同型相手で強いのかなと。
無駄ヅモをどれだけ減らせるかの勝負になりがちなので。

・親和のマナベースに《ゆらめく岩屋/Shimmering Grotto》

今回トーナメントシーンでは初めて見ました。
親和は色マナトラブルも少なくないデッキなので、
動きを安定させる上ではいいと思います。
ただ、今回の入賞レシピでも1枚刺しで、
入っても2枚までだと思います。
1~2ターン目にアーティファクトじゃない土地を置く行為は親和では弱いですし。


続いて今回新しく見られたデッキ。

[青黒発掘]

ドレッジとは違うのだよ!ドレッジとは!

かといって蘇生でもない、今となってはちょっとややこしいカード名の、
《発掘/Unearth》を最大限活かそうという試みのデッキでしょう。
黒1マナのソーサリーでこんなカードなんですね。

あなたの墓地にある、点数で見たマナ・コストが3以下であるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。

サイクリング(2)((2),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)


で、これで発掘するのは主に、《騒がしいネズミ/Chittering Rats》、
《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》、《海門の神官/Sea Gate Oracle》。
これらの生物でアドバンテージを得ながら、
相手の盤面には除去で干渉。
《朽ちゆくネズミ/Crypt Rats》を使いまわしながらフィニッシュと。

ただ、《破滅の刃/Doom Blade》4枚刺しだったり、
今回はちょっとチューニングがピーキーですよね。

《発掘/Unearth》自体は強いので、アーキタイプとして成立しそうですが、
レシピは今後洗練されて行きそうな気配があります。
3マナ域の優良クリーチャーが増えるほど強くなるデッキで、
他のアーキタイプと比べてもデッキとして弱体化しづらそうなのも魅力。


[シミックストーム]

これはトーナメントレベルでは初登場ですが、カジュアルではたまに見たデッキ。

《はびこり/Overgrowth》と《肥沃な大地/Fertile Ground》を
重ね貼りした土地を、ウルザブロックのフリースペル等で
ひたすらアンタップしてマナ加速、その上で青のドロースペルを連打し、
いつか《ぶどう弾/Grapeshot》に辿り着くみたいなデッキです。

回りだすと気持ち悪い動きしますし、妨害されなければ
凄いストーム数稼いで勝つんですけど、
既存のゴブリンストームに比べてスタートが遅いんですよね。
今回もTop8には残ったものの、ノックアウトラウンドではゴブリンに2-0されてます。

ウルザブロックのカードが解禁されて間もないので、
MOでもまだまだ若いアーキタイプ。
評価するには尚早なものの、現時点ではサイドに
《強迫/Duress》が積めるゴブリンストームの方がいい気がしますね。

それから今回のレシピだと赤マナへのアクセスは6枚で、
それが《肥沃な大地》4枚と《イゼットの煮沸場/Izzet Boilerworks》2枚。
デッキリストが公開された今では、これはしんどいと思うので、
今後使うならマナベースは要調整かと思います。

逆に少しの間は、白か緑のデッキなら、
サイドの親和対策のスロットはエンチャントも割れるカードにした方が無難でしょう。
《塵は塵に/Dust to Dust》みたいにアーティファクトしか割れないカードだと、
このデッキに当たった時にサンドバッグになる可能性もありますからね。


以上です。ウルザブロック解禁の効果がかなり見えてきてるなあという感じですねえ。
青黒発掘とシミックストームに関してはサイトに載せる予定なのでまた~。
さて、今更ながらですが、前回のPauper Challengeの結果と、
英語公式で公開されたデッキリストを踏まえた考察記事を今日も軽く書きましょう。

当初イベントの翌日か翌々日に・・・というお話でしたが、
やっぱりデッキリストを踏まえて話をした方がいいと感じたので、
ややアバウトですが、

「デッキリスト公開から、次のイベントの間までに書く」

という方針で行きます。

さて、こちらが公式のカバレージですよん。(PCのみ)
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/1414884

で、一応こちらが僕の観戦レポート。
http://diaryofpauper.diarynote.jp/201007190134038296/

さて、ではこの大会からトピックをさらって行きましょう。

【青単の流行は続く】,

レポートのコメントに情報をいただきましたが、
青単の使用者は相変わらず多いようですねえ。

ただ、どんなアーキタイプでもそうですが、
メタゲームに合わせてレシピは進化しています。

今回はデッキが活躍し始めてからで考えても、
小さくない変更を加えたものが見られ、それが優勝を飾りました。
(ただし決勝はスプリット)

この大会では青単が3つTop8に残っていますが、
1位のレシピが他の2つと違うのは、
土地が21枚であることでしょう。主流のレシピでは23枚ですからね。
しかも減らしたのは流砂ではなく島2枚。
つまり青マナへのアクセスを単純に2つ減らしたということです。
《尖塔のゴーレム/Spire Golem》を安定して出したいこのデッキでは
難しいところのチューニングだと思います。

他に《撤廃/Repeal》を2枚採用したのも、少し珍しいです。
ただこのデッキのバウンスは本当に強くて、
相手のカードをバウンスしてテンポを妨害したり、
自分の《やっかい児/Pestermite》や忍者を戻したりと、
何でもできるので、《撤廃》自体の強さを考えても妥当かもしれません。

《撤廃》の採用に併せて《熟慮/Think Twice》が3枚に減っていたりと、
繊細なチューニングがされているので、スプリットとはいえ
きっとなるべくして1位になったのでしょう。

しかし青単に関してはようやく僕もカジュアルで回してみたのですが、
コントロールデッキとしては凄く安定しています。
ただ同型は尋常じゃなくめんどくさいです。
まあ青単に限らずカードパワーの低いPauperのコントロール同型は、
めちゃめちゃタイトでしんどい勝負になりやすいんですけどねorz

【頑強なストンピィ】

今回Top8に残ったストンピィはただ1つですが、
それがまた嫌らしいデッキに仕上がってて面白いです。

ストンピィというか8アーマーといえば8アーマーですよねこれ。

《怨恨/Rancor》に加えて、《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》まで4枚刺し。
《巣の侵略者/Nest Invader》や《安寧砦の精鋭/Safehold Elite》、
更に先週から主流になった《カルニの庭/Khalni Garden》から出てくる
クリーチャーの数々がひたすら装備して殴ってきます。

代わりにコンバットトリックは8枚に減少。
以前のストンピィより爆発力はなさそうですが、
ひたすら生物が湧いてくるデッキになっているので安定しそうです。

実践はしてませんがゴブリンとの相性も
既存のストンピィより良さそうですねこのレシピ。

ちょっと気に入ったので、「8アーマーストンピィ」とか
そんな適当な名前でサイトに載せるかもしれません。


アーキタイプだけで見れば、あんまり変わってなさそうなPauperですが、
よく見ると面白い変化が起きてるのは面白いです。

特にサイトのレシピは古いまんまで放置しがちなので、
こういう微妙なアーキタイプの変化はこの企画で継続して伝えられるといいですね。

一応サイトは明日更新の予定。

それから明日はどこかのFNMには行きます。それでは~。
今回はレポートするのを逃した分のイベントの考察ですね~。

まずは公式のTop8デッキリストがこちら。(PCのみ)
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/1395864

参考までにここから僕のサイトで各アーキタイプのサンプルレシピ見られます。
http://circleofpaupers.sakura.ne.jp/deck_lists.html

実際のイベント観戦してないので難しいんですが・・・

とりあえずアーキタイプ別に分析してみましょう。

【ゴブリン】

今回「ゴブリン」と呼べるデッキは3つですかね。

3位のゴブリンは前回入賞と同じ形で、やはり安定しているのでしょう。
この形は僕もMOで回してみましたが、
事故りにくいしどこ引いても大体強く、サイドボードも意図が明確です。

4位もゴブリンですが、これは最近は見なくなった形で
ゴブリンバーンと言った方がいいかもしれないですね。
クリーチャーのスロットを減らして《火炎破/Fireblast》を4積みしています。
ただの赤単バーンデッキでも4積みするには勇気が要りますから、
かなり思い切ったレシピなんですが、噛み合わない盤面も多そうなので
今後流行るかは個人的には難しい気がします。

7位のゴブリンは最近主流のゴブリンの形に近いんですけど、
サイドボードが複雑で、少し白ウィニーとかも意識した構成なのかなと思います。

【青単】

今回入賞は1つですがそれが1位です。
スプリットかどうかはわかりませんが。
形としてはそこまで大幅な変更はなさそうですね。
《熟考漂い/Mulldrifter》が1枚刺ししてあったりとかありますけど、
それも今までになかったことではないですし。
親和には勝率悪いと思いますけど、それ以外には
本当に強いクロックパーミッションですからね。

【親和】

その親和は5位に1つだけ。
一時期の親和は青マナへのアクセス増やしてありましたが、
今回の親和はアーティファクト土地16枚(緑を除く各4枚)に、
《バネ葉の太鼓/Springleaf Drums》も3枚と、マナベースが不安定な気も。
そうは言っても《流れ込む知識/Rush oh Knowledge》決めれば
勝っちゃうデッキなので、思い切った形でいいのかもしれませんが。
サイドに《緑の防御円/Circle of Protection:Green》が採用されてるのも注目ですね。

【青黒神秘コン】

神秘コンと言っても、今や《神秘の指導/Mystical Teaching》はメイン2枚。
《除外/Exclude》4枚っていうのは面白いですねえ。
重そうですけど機能するんでしょうか。
《神秘の指導/Mystical Teaching》を少なくして手札がダブつくのを防ぐ代わりに、
こういうところで少しずつアドバンテージを取っていく構成にしてるんでしょうね。

【黒コンタッチ青】

このレシピがよくわからなくて、まあ黒コンタッチ青、
Pauperプレイヤーが言うところのMBCuなんですが、
《墓所のネズミ/Crypt Rats》3枚で、《黒死病/Pestilence》2枚なんですよね。
サイドにも《黒死病》が更に2枚ありますし。
このネズミ4にペスト1ならまだわかるんですが、
タフ2までしかいないこのデッキでペストそんなに強いでしょうか?
ちょっとこの部分だけひっかかったので、要検証ですね。

【黒コン】

出ましたMBCこと黒単コントロール!しかも2位です!
このレシピに関してはサイトに載せますが、
ウルザズレガシーのMO解禁で追加された《発掘/Unearth》が強そうなレシピですよね。
MBC自体は昔からあるんですが、最近のウルザズレガシーの解禁で、
進化して帰ってきたって感じでしょうかね~。
これから亜種的なレシピも出てきそうで楽しみです。


アーキタイプ単位で見ると、そこまで尖ったデッキの入賞は目だってないんですよね。
昔からあるアーキタイプが活躍してるので、
観てはいないですけれどもPauperらしい大会だったのかもしれません。
今回から少しだけPauper Challengeの僕なりの考察を書いてみましょう。

Pauperっていうのは公式ではMOにのみ存在する、
コモン限定構築のことです。
レガシーのコモン限定版と思っていただければ概ね間違いではありません。

ちなみに考察とは言っても僕は新参ヘタレプレイヤーですので、
期待はせずにお願いします。

まずは先日の大会の結果とデッキリストがこちら。(PCのみ)
http://www.wizards.com/Magic/Digital/MagicOnlineTourn.aspx?x=mtg/digital/magiconline/tourn/1374117

そして僕のマッチレポートがこちら。
http://diaryofpauper.diarynote.jp/201007050048425698/

ここからいくつかのトピックをさらって行きましょう。

①ゴブリンの変化

Top8に入らないことも多いですが、ゴブリンはPauperのトップメタの一つ。
入賞を逃すことがあるのは単純にメタの流行によるものだけで、
デッキとしての完成度と安定感では他を寄付けません。

ただ、メタを反映してデッキに若干の変化はありますね。
固定パーツはほぼ変わらないものの、
同型に強い除去として、《炎の突き/Flame Jab》と人気を二分していた
《死の火花/Death Spark》ですが、最近では《死の火花》に軍配が上がったようです。
以前はサイドと合わせてこれらは2~3枚だったものが、
この大会ではメインとサイド合わせて4枚体制のデッキしか勝ち上がってません。

その他、以前はサイドに入っていた《地鳴りの揺るぎ/Seismic Shudder》ですが、
最近では見られません。これは白ウィニーに強いカードで、
最近では白ウィニーを選択するプレイヤーが少ないので、
シンプルに他のアーキタイプをメタる形が取られてますね。
同じような効果を狙えるカードの《灰の殉教者/Martyr of Ashes》の方が、
汎用性が高いということも言えるでしょう。

アーティファクト対策では、《粉々/Smash to Smithereens》、
《静電気の稲妻/Electrostatic Bolt》が見られますが、
《粉々》は親和に強く、《静電気の稲妻》は青単に強いです。
どちらも今強いデッキなので、両方正解かと思いますが、
マナが伸びないゴブリンで、《ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman》を
見なくなったのは当然の流れなのかもしれません。

②ストンピィの進化

スプリットとはいえ1位に上り詰めたストンピィ。
このアーキタイプにはメタによる変化というよりも、
アーキタイプとしてレシピが洗練されてきた感があります。

特に、Top8に残った2つのデッキが採用している、
《カルニの庭/Khalni Garden》に関しては、新しい発見かと思います。

以前のストンピィは、土地が16~18枚だったのですが、
この枚数だと、巨大化系のカードを連打するのに
十分なマナ域まで土地が伸びないことがありました。

また、ストンピィは18枚以上コンバットトリックにスロットを割くため、
意外とクリーチャーが少なく、単除去でかわされた挙句、
手札にスペルがだぶついて何も出来ない状況になることがありました。

これらの問題を同時に解決したのが《カルニの庭》ですね。
このカードのおかげで土地が増えるのでマナが安定しやすくなり、
0/1の苗木トークンも巨大化すれば十分なアタッカーです。

なお、コンバットトリックを擬似的な本体火力と考えれば、
ストンピィよりも赤単バーンの方が安定感があるように思われそうですが、
コントロール系のサイドに《水流破/Hydroblast》がある限り、
メタの影響に左右される点であり、またブン回りした場合ストンピィが見せる3キルは、
バーンデッキにはできない芸当なので、やはり一概には言えないですね。

ともあれ今回の微調整により安定感を少しだけ増したストンピィは魅力的なデッキです。

③これらをメタるには?

上記2つに親和を加えて大雑把に言えば、
今回は勢いのあるビートダウン系のアーキタイプが勝ち組になった大会でした。

単純に、ゴブリン、ストンピィ、親和の全てに5分以上残せる
デッキを用意するなら、白ウィニーか白黒ペストがいいでしょう。

サンプルレシピはそれぞれこちら。
http://circleofpaupers.sakura.ne.jp/decks/white_weenie.html (白ウィニー)
http://circleofpaupers.sakura.ne.jp/decks/pest.html (ペスト)

これらのサンプルレシピはストームを意識してある形なので、
親和をメタるなら、《心優しき一角獣/Benevolent Unicorn》辺りを
《塵は塵に/Dust to Dust》などに変えるとより勝率が上がります。

ただ、この2つはコントロール系には全体的に不利です。
特に白ウィニーはグダると本当に何も出来なくなるので気をつけてください。

また、メタゲームの隙をついてストームがグーンと増えたりもしますからね。


とまあ、こんな感じで週一回、勝ち上がったデッキの特長と、
メタとしてのそのアーキタイプの立ち位置なんかを紹介していければなと。

ちなみにお約束していたサイトの更新がまだできてませんor2
仕事の合間縫ってやるので、なんとか今週中には・・・
nos

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